彼と付き合うまでに回り道してしまった理由の本当のところ

彼は元気がないときにイライラしてしまうことがある。
そんなときに腹が立つこともあるけれど、同時に懐かしいものに触れたような気持ちになる。

12年前、僕たちは知り合う。
当時はただのメル友で、会うことはなかった。
彼は高校生活のストレスを抱えていて、僕たちはそれをああでもないこうでもないと語り合った。
彼と交わす音楽の話は面白かったし、生き方や考え方にも共感する部分が多く、本当は会ってみたかった。
でも、当時は付き合っている男がいたし、僕は24歳で彼は高校生である。
法的なこと以外にも別の理由があって、僕は彼と会うことをしなかった。

実は、僕は20歳の頃に隣県の高校生とひと月ほど付き合ったことがあった。
しかし、ゲイであることに悩んでいた相手を励ますどころか、散々なケンカをしてしまった。
「君と付き合ったら、楽になるかと思ったけど、頼り甲斐はないし、毎日がさらに苦しくなった」と言われ、僕はひどく自信をなくした。
そんなことで、彼ともし付き合えても、同じようにケンカになって、すぐに別れるだろうと思った。
実際に会うとき、僕はすでに29歳になっていた。

彼がイライラしていると、まるであの頃にタイムスリップしたような気分になる。
電話代を気にしながら話していた頃を思い出す。
電話でしか応援することができなかった彼が、今、目の前にいることは僕にとっては当たり前なようで当たり前じゃない。

いつかの少年も今の僕を見たならば、納得してくれるかもしれない。

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