朝っぱらに親父からメールがきた。
「今日は母ちゃん誕生日だぞ」
数日前、ひさしぶりに母と外出したときのこと。
車に2人で乗り込んで実家の車庫を出ていると母が「なんか懐かしい感じだわあ」とため息をついた。
俺もなんとなく意味がわかった。
小さい頃から病気を患ってた俺を助手席に乗せて母は何度もこの車庫から病院へ向かった。
ぐったりした俺に「早く着くからね」 声をかけながら。
今は助手席に母が乗っている。
「なんだかあの頃と違って今はずいぶん気持ちが楽になったよ」と窓からの日差しに目を細めている。
俺は最初申し訳ないような気持ちになって運転していたけれど、ふと“自分はどうだろう”と考えてみた。
状況はちっともよくないんだけれど、やっぱり俺もずいぶん気が楽になった。これが今の生活の感想。
15で知って20になって受け入れたこと。
27になるこの歳までわからなかったこと、出来なかったこと。
そして、そんな俺のセクシャリティから病気まで理解してくれて、ずっと横で見ていてくれた母。
駅からの帰り道、小さいショートケーキを2つ買って実家に帰った。

“調音の滝”、みたいな名前の滝へ行った。
前日の深夜まで相方と映画「ブエノスアイレス」を観たからだ。
その映画ではゲイの男2人が“イグアスの滝”という滝を目指して旅行をする。
しかし、道に迷いケンカの果てに別れてしまう。
とそんな内容の映画を観ながら俺は映画の結末はどうあれ映画さながら滝を観に行こうと決めたのだ。
市内から車で50分のところにあるわりと近場の滝。

田園風景に見とれてるときはまだ余裕があった。
しかし、お盆休みということで渋滞に巻き込まれた。
50分じゃなく3時間近くダラダラ運転する羽目に。
運転してる俺も相方も着くまでにヘトヘトになっちまった。
滝に着いても子供から年寄りまで人がたかってる滝はたまらなく風情がない。
10分、ウーロン茶を飲んで臭い便所で小用を足して車へすごすご戻る。
なんだか不完全燃焼だー。
夕方、母ちゃんと父ちゃんと相方と4人で焼き鳥を食った。
父ちゃんがかなり酔っててやたらと相方に絡む。
なんか爆弾発言しないかと冷や冷やしたぜ。
夜は相方が友達を紹介してくれるというので、博多の方へ車で向かう。
相方は助手席でiPodをいじりながら、“くるり”を歌ってる。いつもいつもいつも。
地図を少しは見てくれ。
ファミレスで小1時間喋った。
俺はファミレスにめったに行かないのでなんだか懐かしかった。
とにかく今日は車をよく運転した。
俺は日頃すごく運転しないのだ。
道もすごく知らなくて地元民なのに、土地勘がなくて恥ずかしかった。
相方はもう疲れて寝てる。
俺はPCの大切なファイルを間違って削除してしまって、今復元中。
出来なかったらかなり困る。ので寝れない。
そろそろ朝5時だ。イビキがうるせぇ。
実家なのに俺よりガンガン寝れる神経がうらやましい。