無意味な涙
まんが にゃんこの涙~全国から届いた、猫と人との泣ける話~ (ぶんか社コミックス)

ヒトのハートは絵の通り、まさに心臓だ。
ココロの痛みが脈を早め、血管をしめつける。
胸が胸が痛い。
昨日の夕方、仰向けに寝転んでいた。
俺が昔、布を選び縫った茶色のカーテンがかかっていて、その生地はとてもうすい。
布を通して太陽の光を浴びてるような気分だった。
端のほころびを目で追ってると不意に涙が出てきた。
隣では相方がスースーと寝息をたてて、昼寝をしている。
気づかれないようにそっと起き上がり、壁にもたれる。
涙は止まらなかった。
頬に沿って流れ、着ていたポロシャツに染みこんでいく。
この涙に特に理由はない。
そのときの俺に泣く理由がない。
はずだ。
しかし、「病気だからね」と簡単に割り切ることもできない。
涙を流し続けると、嫌でも感傷的な気分になってしまう。
そしていろいろ考える。
そしていろいろ探し出す。
自分の目に映ったものの中から悲しいものを選り分けて、浸ってしまう。
しばらくして____が起きた。
「なにしてんの」
コイツはまた意味もなく笑ってる。
俺が意味もなく泣くようにコイツもまた笑うのだ。
俺が服で拭って話し出せば彼は何も気づかないまま晩飯の話をはじめる。
それが−それが。
すごく助かる。

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