Lilac
入院しちゃった うつウーマン

目が覚めると”病院のベッドにいる”と錯覚した。
目は開いていない。
心地よくてまだ眠たくて。
自分の部屋なんだとわかっていても、まぶたの隙間からこぼれる光は病院のそれだった。
なにが病院ぽいのか、オレは横たわったまま考えた。
去年の暮れに使い始めたベッドと窓の位置、そしてあの頃の枕元のラジカセとパソコンの位置が知らないあいだに同じことに気づいた。
自分が落ち着くように知らず知らずに家具を置いたのかな…なわけないか。

あのぽっかり空いたような空白の4ヶ月をオレはもうほとんど覚えてはいない。
でも、その4ヶ月で世界は一変した。
保護された野生の動物が野生に帰れなくなってしまったように、ヒトを知って孤独に気づいた。

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