「羊の木」は重大犯罪を犯し、刑期を務め上げて出所した受刑者を積極的に受け入れることにした過疎が進む田舎町の物語を描いた漫画です。
絵やストーリーは一見ほのぼのとしていて、地味な漫画なのですが、いざ読んでみると生々しくエピソードがこれでもかこれでもかと心に迫ってきます。
漫画の町は受刑者たちに少しずつ影響を受けて、身動きが取れなくなっていってしまうのですが、読者である自分も漫画に心をガッシリと掴まれて逃れられなくなります。
一度関わった人間はそう簡単に縁を切れません。
受刑者と町の人々が最終的にどのような結末を迎えるのか、読み始めてしまった僕はどうしても漫画の最後を見届けないといけなくなってしまいました。

同じ社会風刺漫画としては「モリのアサガオ」という刑務所の職員と死刑囚の交流を描いた漫画も秀作でした。

All the troubles lie on his shoulderAll the troubles lie on his shoulder / Ranoush.

自分のセクシャリティへの偏見で悩むゲイにとって、服役囚を取り巻くこれらの物語はきっと生きるヒントをくれると僕は思います。

羊の木(1) (イブニングKC)
羊の木(1) (イブニングKC)

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いがらし みきお
講談社 (2011-11-22)

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