我がゲイ人生の記録|間抜けな散策ガイド

Aurora v.1Aurora v.1 / ChristophLacroix

僕は写真が好きです。
撮るにも撮られるのも。
でも、いっぱい撮ったわりにそんなに残っていません。
古いフィルムカメラで撮った見るに堪えない写真たちはアルバムごと捨てました。
ああ!どれもこれも!本当に忌々しい。
だから、僕はデジカメや携帯電話のデジタルデータより以前の、写真はほとんど残っていません。
僕は物や風景を撮ることにまったく興味がなかったので、人を撮ってばかりいたのです。
だから、人の顔、顔、顔が溢れているものばかりで、それらは僕の心を時々大きく乱しました。

しかし、時が移ろい、フィルムに収めていた群像劇が、デジタルデータの世界へと場所を移しても、僕は写真を消すことをやめられませんでした。
男と街を歩いていたのに、相手が映った写真を選んで削除していくと、間抜けな散策ガイドが出来上がりました。
虫食いの穴だらけのアルバムは、恥ずかしくて滑稽なシロモノではありますが、失恋の痛手を修復するスピードを早めました。

登場人物が消えてしまった不完全なストーリーはまるで一人劇のようです。
勝手に収集した友達のプライベート写真の方が、年代順にきれいに揃っていて記録として機能しているでしょう。

それでも懲りずに僕はまた人を好きになってしまいました。
そして懲りずに、またシャッターをきりはじめました。
何度失敗しても、いつまで経っても、学習をしないアホです。
しかし、僕はそこはアホでいいのです。
学ばないのではなく、むしろ学びたくないのです。

アルバムの写真を追っていけば、その人の人となりがわかるものです。
僕のアルバムは穴だらけです。
たくさんの人が通りすぎていってしまった、なんか計算外…ああ虚しい…でも、愛しい穴だらけの人生、それが僕の人生なのです。

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