家庭崩壊とその修復
家族

一度壊れた家族は元に戻るのか。
人間関係は一度壊れたら決して、元と同じ形にはなりません。
だからといって、すべてが消えてなくなるわけでもありません。
人間関係は常に変化していくもので、トラブルがなくても刻々と姿を変えます。
人生が成功したが故に、離れていく縁もあるのですから。

僕の家族は、僕の入院を皮切りに歯車が狂い始め、個人で抱えていたトラブルが一気に表面化しました。
当時は「ここは呪われた家だ」と思いました。
ちょうどテレビのバラエティ番組で怪奇現象に悩まされる家が登場していたのです。
僕はその番組を観ながらうちも誰かが呪っているんではないだろうかと思いました。

僕が中学受験に失敗した後、兄がパニック障害と診断され、僕は不登校になり、兄は大学受験に失敗し、僕が兄を殴って自分の指を骨折しました。
そして、父が僕を蹴って自分の足の指を骨折し、母がその父を駅まで車で送っている間に交通事故を起こしました。
これが半年の間にスパパーンと起こったことで、母はノイローゼになってしまいました。
博多湾で車で突っ込むという何とも無謀な心中を計画しましたが、散らかった家を親戚に見られたくなかったという理由で心中は延期されました。
その後も、僕は再入院したり、再々入院したり、父が重度の中耳炎になって手術した後、会社で椅子から落ちて人工関節になりました。
他人事のようにただ事態を傍観して受け入れることしかできなかった日々が続き、家族が持っていた価値観は一旦すべて崩壊しました。

そんななか僕が「俺はゲイ。女は無理」と宣言しても、家族はすでに疲弊していたせいか、リアクションは極めて薄かったです。
「あんたが元気で笑ってるなら、正直何でもいいわ」と言われ、僕はこの家に産まれた恩恵を実感しました。
結果的に両親とは仲直りする以前よりも、関係は良くなりました。
元通りにはなったとはとても言えませんが、万事順調だと得られなかったこともあります。
椅子がバラバラに壊れてしまったので、仕方なく木片を拾ってベンチを作ったら、意外に座り心地は悪くない。
そんな感じです。
壊れた家族なんて、壊れた愛なんて、決して元に戻すことは出来ないし、戻す必要もないんです。

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