楽しいときは楽しいことばかり目に入ってくる。
悲しいときは哀れなものを探してしまう。
どう足掻いても、結局自分の感情に流されて今日を選択してしまう。

「絵を描くことを生業にするのなら、暗い絵は売れないから、明るい絵を描きなさい。
明るい絵を描くためには明るくなるしかないから、ポジティブな性格になりなさい」と、先人からアドバイスされたことがある。
確かに暗い絵は一部の人からは好まれるけど、お金にはならない。

それ以来、意識して明るい絵を描くようになった。
しかし、性格自体を変えることなどできない。
優しい線はどこか哀愁を帯びて悲しげになる。
昔から相手を笑わせようと、すぐに自虐的な話をしてしまう自分。
根っからの明るい人間になることはできない。
それでも、明るい絵を描こうとする。

季節の変わり目に不安定になると、「誰かに会いたい」「どこかに帰りたい」なんて、漠然とした焦燥感が生まれる。
俗世を渡り、いろんな人と出会い、いろんな場所を歩いてきた今はわかる。
その答えは、きっとペンの先にしかないのだと。

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