2007 年 12 月 25 日

親不孝通りの店先の様子
クリスマスもそろそろ終わる。
さっき年賀状を書いた。
来年は“平成何年”だっけ?って調べて平成20年だって知った。
20年かあ。
俺は平成になったころのことを覚えてる。
昭和が終わったのを知っている。
昭和天皇が死んだ日と次の日の新聞のテレビ欄は追悼番組一色になった。
レンタルビデオ屋に行くと棚のビデオがほとんど借りられていたっけ。

今年あったこともだんだん過去になっていく。
今の自分が昔の自分になっていく。
うまく消化できないまま、ずっとひきずって歩くのはきっとツラい。
それでもふりかえって泣く日があっても俺はいいとおもう。
たのしい日とたのしい日のあいだにあるかなしい日はしょうがないや。
きっと来年もくやしいこと、かなしいことあるとおもう。
それでも来年はたのしい日がきっとちょっとおおい。
冬の木枯らしがなくなるころ、俺はなにしてるだろう。

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2007 年 12 月 14 日

イチョウの木

ライブの帰り道。汗でグッショリのシャツは脱いだものの着るモノが1枚減ってしまった。
真向かいからの強い風が体温をうばう。寒い。寒い。これが北風。

昨日はモーサム・トーンベンダーのライブに行った。
モーサムのライブは初めてだった。
学生時代にCDを初めて聴いたときの衝撃を思い出した。
轟音のギターに脈打つベースと激しいドラムが絡み合う。
グルーヴだあ。これがグルーヴ感ってヤツだあ。カンドウ。
回るミラーボール、フラッシュたきまくりの照明のなかで陶酔しちまった。

近所のイチョウは風が吹くたびに葉を落とす。
そして、太くて大きな幹が顔をだす。
音楽は音を足していきなら派手なアレンジにしたり、いろんなことが出来る。
それももちろん楽しみの1つ。
でも、いろんな飾りをそぎ落としたとき楽曲の本質が見える。
昨日のライブには3人だけの演奏でここまで魅せられるぜって自信を感じた。
これこそロックだ。

親富孝の居酒屋で鶏の軟骨食いながらそんなことを話していると、隣のテーブルからも音楽の話が聞こえてきた。
ライブハウスが近いからかなあ。
いつかじいさんになって俺が死ぬとき、その部屋ではきっと音楽が流れていると思う。

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2007 年 12 月 12 日

アンパンマンのふりかけ
相方とバスに乗った。
片道220円。「小銭ある?俺はあるぜ」なんて互いの財布の100円玉確認し合いながら。
着いたのは郊外の小さな複合施設。子供がキャッキャと足元をすり抜けていく。日曜日だ。
そんな子供たちに混じって、俺たちもゲームセンターに一目散だ。
UFOキャッチャーが最近のブーム。

足早に見て回る。そして「ここはさえないな」と顔を見合わせる。
スーパーマリオやスライム、今流行りのカピパラさんがまったく置いてないと盛り上がらないのだ。
その後、「腹が減った。死ぬ」とダダをこねる相方と美味しいのか不味いのかよくわからない焼肉屋で飯にする。

「だいたいUFOキャッチャーの景品に“リロ アンド スティッチ”が多すぎだろ」と真剣に語る。

その後、隣のゲーセンでカピパラさんを発見し興奮しまくるもすべて取れずじまい。
俺は本当のヘタクソだが、相方のクレーン操作も毎回少し右と上にずれる。
横で見ながら「あ。またずれてる」と心で思うが、取れないと相方はどんどん不機嫌になるので神様に奇跡を願う。
「いいじゃんたまには取れちゃって-」
しかしそこは神様即却下。甘くない。

それでもこの前、初めての戦利品のアンパンマンふりかけを相方がくれた。
アンパンマンの首を取ってふりかけを入れているとふっと思った。
「これ食ってたらきっと元気になる。病気よくなる」そんな気がした。
不思議なふりかけ。お金じゃ買えないふりかけ。
すんごいバカ面。それでもいつもニコニコ変わらない。ちいさなちいさな俺のたからもの。

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2007 年 12 月 11 日

昨日の夜、俺はロックバンドSyrup16gが解散することを知った。
ミクシーのコミュニティには沢山のファンからの書き込みが殺到していた。

「さっき食べたものを吐きそう」「生きていけない」「明日からどうしたらいいのかわからない」

俺と同じようにSyrup16gを愛している相方とそのおびただしい数のコメントをスクロールしながら読んでいった。
過激なコメントが表示されるたびに笑っていたものの、気づいたら笑えない自分がいた。

Syrup16gは特別な存在だった。

21歳。入院する前日にカラダをおして行った初めてののライブ。
具合が悪くて、でもどうしても一目見たかった。どうしてもこの歌を歌ってる人を見たかった。

就職活動のときに具合が悪くなったとき、必死にポータブルCDプレイヤーのイヤホンを耳にねじ込んだ。
「Drawn the light」を繰り返し聴いた。動悸は少し落ち着いた。

3年付き合った人とサヨナラして彼がドアを閉めて出て行ったとき「Sonic Disorder」を流しながら何度も深呼吸をした。
吸って吐いて吸って吐いて。どうにか自分を保った。

なかなか寝つけない夜、小さな音でいつも流したやさしいアルバム「delayed 」。

仲のよかった女の子と通った彼らのライブ。両手を振り上げて、本当に楽しくてうれしくて。

俺と相方が知り合ったきっかけは相方がプロフィールにSyrup16gを挙げていたからだ。
Syrup16gがいなかったら俺は相方と出会っていない。

3月1日、急遽東京に行くことにした。
といってもチケットが取れるかまだわからない。
どうしても行きたい。
どうしても最後のライブが見たい。
そして、お礼が言いたい。
五十嵐さんにお礼が言いたい。

俺は確かに彼に救われて生きてきた。Syrup16gを愛し続けた。そんな20代だった。

彼らの代わりはいない。
それでも俺は明日を生きていく。
1つの音楽がここまで人の人生に影響を与えられることを知った-

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2007 年 12 月 5 日

JRホームにて
人生は長い旅。もしくは小さな旅の積み重ね。
少しずつ変わっていく旅の目的。
こうなりたいな。明日の自分の姿を何度も描いて消してはまた描きなおす。
気づいていたよ。自分のキャンバスが小さくなっていることには。
それでもよかった。なんてことない幸せ、小さな夢で育む毎日。十分魅力的だった。昨日、5年間世話になった病院をやめた。
羅針盤を失ったような気分。
これから歩いていく方向がわからなくなって、不安が募る。
帰りの駅で座り込んでしまった。
こんなとき少し前の俺ならそれでもやりたいことがどこからか湧いてきた。
しかし、俺の持っている小さなキャンバスはもう…真っ白だ。

あんなに好きだった絵-。デザイン-。
仕事にしろ趣味にしろもう考える気力がない。
毎日書き続けたブログ。ストレス発散だった作文。
思うように書けない。もどかしい。俺が俺じゃないみたい。
俺が俺である理由は確かここらへんにあったはずなのに。

この病気は一生薬を飲む必要があることがはっきり知った。
一生薬を飲む、それは一生病院に通うということだ。
あんなに信頼していた先生が体を壊した。
俺はずっと迷った結果、今回の選択をするしかなかった。
長い旅。あと何度、医者とサヨナラするんだろう。

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