SunsetSunset / ArunKamaraj

生まれて初めて孤独を感じたとき、俺は夕方の公園にいた。
真っ赤に沈む太陽が滲んでいく。胸の鼓動が早くなるのを感じた。

先日、恋人とDVDをレンタルしに行った。
お互い一本ずつ借りようということになり、恋人はすぐに観たい映画のソフトを持ってやってきた。
俺は普段なら大好きな映画選びのはずが、どんどん具合が悪くなった。
汗がダラダラ流れる。息があがる。めまいがする。
棚の影で膝をついて息を整えようとしたが無理だった。
そのまま恋人だけレンタルしてフラフラとした足取りで店を出た。

恋人と付き合い始めて、俺の中でいろんなものが破壊され生成されている。
しかし、俺はいまだに具合が悪くなったときに「具合が悪いや俺」と体調の変化を伝えられない。
自律神経からくる病気は熱も出ないし目に見える変化が乏しいために理解されにくい。
そんな理由があるとはいえ、来月で5ヶ月間一緒にいる相手に「具合が悪い」と言えないのは寂しい。
何より彼を傷つけている。

あの日、夕方の公園にいたのは理由がある。
吐き気がおさまらないため、塾に行けず、しかし叱られるため家にも帰れなかった。
真っ暗になって忍び足で家の鍵を開け、自分の部屋へ入ったら一階からテレビの音と家族の笑い声が聞こえた。
自分の家じゃないような気分。
それでも布団にもぐり込むとやっぱりやわらかくてあったかくて目を閉じるとすぐに眠ってしまった。

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