昨日、めずらしく調子がよかったので帰省中の友だちに会った。
「ひさしぶりやな」と俺が言うと、彼はシャツをめくって「腹が最近メタボでさ」と笑った。
「転職してから5キロ太った。ベルトがいらねーの」
近所でコーヒーを飲みながらしばらく話した。
「パソコンが最近壊れて買い換えたんだよ」
「ゲーセンのUFOキャッチャーしてさ。え。お前も?俺の弟、ゲーセンで働いててさ」
明るく語りかけてくる彼が西日を背にしているせいか、すごくまぶしかった。
でも、とても居心地がよかった。
「ところで、最近体調はどうなん?」会話が自然と俺のことに傾いていく。
彼は俺の話をじっと聞いたあと、しばらく黙った。
それから彼なりの考えたこうしたらいいんじゃないかみたいなことをいつくも挙げた。
その中には過去に試したことがあること、知らなかったこと、すこし見当違いなこと、いろんなことがあった。
しかし、何より10年間も俺と付き合ってきて、その間に何度も似た話をしてきたのに今も変わらずあーだこーだ考えてくれることがうれしかった。
家の前まで送ってもらった。
「大学時代のお前、すげー元気だった。それを俺知ってるからさ、知ってるから今すごく悔しいのわかる。とりあえず今度の病院行ってみ」
「ありがと。またな」
手をふってさよならした。
俺は10年前元気だったころにくらべて、そんなに不幸だろうか。
病気が奪えないものがきっとある。