Lonely thinks

居場所がない。
そう思い始めたのはいつからだろう。
帰りたい。
口をつく無意味な言葉。
「帰りたい」
「帰りたい」
どこへ?
僕はいつからか家にいるのによく帰りたくなった。

一人暮らしを始めても、ゲイの友達や恋人ができても家を探してしまう。
学校や会社に所属すればいいんだと思っていたけど、ダメだった。
結局呟いてしまう。
「帰りたい」

その焦燥感は、自分のことを理解してくれる人がいないせいではなかった。
その孤独感は、自分と似たような人がいないせいでもなかった。
必要なものは他者ではなかった。
いつの間にか、僕は自分だけの世界を失っていた。

思春期に初めて友人と呼べる人ができたとき、僕は大いに感動した。
そして、その新しい世界にのめり込んでいった。
自分という存在を維持するために、自分の話ができる多くの、もっと多くの友達が欲しくなった。
高校を卒業し、大学に入ってそれはさらに加速した。
クラスの友達、サークルの友達、ゼミの友達、バイトの友達。
予定を授業と遊びと掛け持ちのバイトで埋めていくことに快感を覚えた。
当時の内服薬も良くなかった。
今では考えられない多量の抗うつ薬を処方されていて、ほぼ躁状態で活動していた。
破天荒な生活が続き、やがて学生生活は破綻した。

小さい頃の自分が1番自然な、ありのままの姿なのかもしれない。
原点回帰を試みた。
友達が少なくて…南の島のカメハメハ大王のダンスが好きで…サッカーしないで庭で絵を描いてた…。
あらいやだ。
帰る家を見つけてしまった。

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